社員にやさしく、明るくお客さんを迎えてくれる扉
こんにちは、五島吉久木店(北島産業)です。
五島列島・福江島の玄関である「五島つばき空港」(福江空港ターミナルビル株式会社)様から、貨物室のドアを改修したいというお話をいただきました。
空港は遮るものがなく、台風などの時には突風が吹きすさぶ場所のため、強度が必要な場所。そのため、既存建具は頑丈に作らている一方、社員のみなさんにとっては負担になっていました。
また、貨物室といえば、一般のお客さんにはあまり目に付く場所ではないものの、貨物をご使用になるお客さんにとっては、玄関となる場所。
かつて、JIS認定ビル用サッシの加工工場の際に培った技術を軸に、社員にやさしく、明るくお客さんを迎えてくれる扉にしようと企画を進めました。
ビル用サッシの加工技術を活用!
協議していく中で、①既存建具(鋼製建具)は重く開閉時に重労働となっていること、②老朽化により、貨物の受付窓口として貧相に見える、③強風への対応が必要という課題も出てきました。
そこで、製作にあたっては、①女性でも簡単に開閉可能な軽量さ、②見栄えのある外観という点、③強度確保を目指して提案を行い、作成に努めました。
①については、アルミ材を使用することで、既存の鋼製建具に比べて軽くすることに成功しました。また、既存建具では船底引手(建具の中に引き手が埋まる形状)だったものを、レバーハンドルとすることで、扉を引く力が少なくなるよう、材料選定の点で工夫しました。
②については、アルミ材の色をシルバー色とし、またガラス面積を多くすることで、全体的に明るく、軽い感じのデザインとなるよう、工夫しました。
③については、アルミ材の中でも肉厚が厚く、またドア自体に厚みがでるビル用型材を使用、またガラスも強化ガラスを使用することで、強度確保に努めました。
ビル用サッシの取付け技術や知見も活用!
取付けに当たっては、下レールが浮いているという課題が出てきました。この課題に対しては、ビル用サッシの取付けで培った技術を用いて、レールに溶接を施すことで、固定を図りました。
また、取付けを行っていると、躯体と扉の隙間が大きいという課題も出てきました。空港側からも、建物内部にネズミやヘビが入ってくる可能性もあるので、隙間は必ず塞いでほしいとのこと。自社で加工していた時代に入荷していた水切り材を縦に用いることで、ビス止め時に不安定とならず、また隙間もなくすことができました。
貨物室ということで、あまり目につく場所ではありませんが、お立ち寄りの際にみてもらえると嬉しいです^^